老舗と新進気鋭の店が渾然一体となった彦根の商店街・中央商店街。
そんな商店街の一員としても奮闘しているブログ主・メカタが、中央商店街の方々にお聞きしてご紹介します。
江戸時代より続く「橋詰醤油店」
中央商店街で長きにわたって、醤油の製造・販売を手掛けている「橋詰醤油店」さん。
嘉永年間からの歴史がある老舗。
嘉永年間とは1850~60年くらいのこと。つまり江戸時代の終わり頃の創業です。
アサイ醤油
醤油の名前は「アサイ醤油」。
「麻井」と書くそうですが、これは醤油の製造を始める前は麻製品を扱っていたからだそう。
古くからの醤油店なだけに、ウインドーには歴史を感じる道具類も飾られています。
趣のある看板が
趣のある看板。
以前はお店の看板として使われていたそうですが、現在は店内で見ることができます。
近江の醤油
実は滋賀県にはたくさんの地醤油… とでもいうのでしょうか?
醤油蔵があります。このマークひとつひとつが近江の醤油蔵さん。
もちろんアサイ醤油もあります。
近江醤油の特徴は?
滋賀の醤油の特徴は、「甘く」「旨味が豊富」なこと。
滋賀や福井の醤油にはその傾向があるようです。
滋賀県でよくつくられる「湖魚の佃煮」。あの味わいは、旨味豊富な近江の醤油によるものだそう。
そう思うと、だいたいどんな味か? 想像がつくかもしれません。
旨味がぎゅっと濃縮された醤油は、煮物によし、炒めものなどにもよし、もちろんそのまま何かにかけたり、つけたりしてもよし。
どこか懐かしく、毎日食べたくなる味なんです。
身体にもいい
旨味はたっぷりなのに、塩分控えめなのも特徴。
保存料も少ないので、保存には注意して早めの使い切りを。
醸造方法が違うから
味わいの違いは、醸造方法の違い。
アミノ酸や甘味料を混合しているからこそ出る味わいが、近江の醤油の特徴です。
醤油自体に旨味を求める地域では、今も「本醸造」といわれる製造方法ではなく、「混合」「混合醸造」と呼ばれる製造方法を採用する蔵が多いとのこと。
「どの製造方法がいい」というものではなく、「醤油に求めるものの差」が、製造方法の違いに反映されているのだそう。
旨味や甘みたっぷりの醤油。「これでないと!」という人が多いのもうなずける味わいです。
中央町でつくられるアサイ醤油
橋詰醤油店さんでは、中央町の店舗の裏に、製造拠点を持っています。
非公開なのですが、今回は特別に見せていただき、写真も撮らせていただきました!
搾り工程まで終わった「生揚げ醤油」に旨味や甘味を添加して、火入れしていきます。
こんな大きな釜で火入れを行っているそうです。
大きな樽から、瓶に充填して販売。
醤油づくりには、井戸水を利用。
夏でも冷たい水が湧き出ています。
店舗ではアサイ醤油の直販も
販売は配達が中心だといいますが、店舗にて直販も行われています。
「お醤油ください」と来られる方も多いんですって。こうしてお話をお聞きしている間にもお買い物の方が!
特に忙しいのは春~夏頃。湖魚の佃煮の時期が繁忙期なんだそう。
- 淡口醤油 1リットル:450円 一升瓶:700円
- 濃口醤油 1リットル:450円 一升瓶:700円
- 特製濃口醤油 1リットル:500円 一升瓶:800円
お値段は2019年8月現在のもの。
販売は1リットルと、一升瓶。
使い切りを考えて、ちょうどいいサイズをどうぞ。
特製濃口醤油
淡口醤油は塩分が高く、色が薄いというのは、いわずもがな。
「特製濃口醤油」は、通常の濃口醤油よりも旨味が強く、塩分もさらに控えめ。
しっかりした味わいの醤油がほしいなら、「特製濃口醤油」をどうぞ。
橋詰醤油店(アサイ醤油)
住所 : 滋賀県彦根市中央町1-16
時間 : 09:00〜18:00
定休日: 日・祝(盆、正月休あり)
※ 製造拠点は非公開
更新履歴
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2019.08.26 新規作成